
日本の狩猟界で高い評価を受けるミロクMSS20。その洗練されたデザインと卓越した性能は、多くのハンターを魅了し続けています。本記事では、ミロクMSS20の基本情報から特徴、そして製造メーカーであるミロクの歴史まで解説します。日本製ショットガンが誇る、精密さと信頼性をぜひご堪能ください。
ミロクMSS20の基本情報

ミロクMSS-20は、日本の猟銃メーカーであるミロク製作所が製造する、20番口径のボルトアクション式散弾銃です。その高い命中精度から、日本のスラッグ銃の中でも特に評価の高いモデルとして知られています。
ミロクMSS-20は、その高い命中精度から、スラッグを用いた大物猟などで高い性能を発揮します。20番口径であるため、12番口径に比べて反動が少なく、連射時のコントロールも容易です。
▶用途
大物猟:イノシシやシカなどの大物猟に最適です。
標的射撃:スラッグを用いた標的射撃にも適しています。
おもな特徴
【高い命中精度】
ライフリングを持たないスムースボアの散弾銃でありながら、非常に高い命中精度を誇ります。これは、ミロク製作所の高度な技術力によるものです。
【ボルトアクション方式】
ボルトアクション方式を採用することで、確実な作動と高い精度を実現しています。
【20番口径】
20番口径は、12番口径に比べて反動が少なく、扱いやすいのが特徴です。
【固定チョーク】
現在のカタログ掲載モデルは、シリンダー固定チョークのみとなっています。
【スラッグ弾専用設計】
通常のスラッグ弾を使用することを想定して設計されています。
名銃MSS-20をつくったメーカー「ミロク」について
日本の銃器メーカー「ミロク」は、1893年に弥勒武吉によって創業され、1世紀以上にわたり高品質な銃器を製造してきた名門企業です。弥勒家は元々農業を営んでいましたが、武吉の父が土佐藩の鉄砲鍛冶となったことから、銃器製造の道へと進みました。
創業当初は猟銃や拳銃、捕鯨砲などを製造し、高い技術力で評価を得ていました。特に捕鯨砲は、当時の輸入品が高価だったこともあり、国産のミロク製品は市場で高い人気を誇りました。この成功により、ミロクは国内有数の銃器メーカーとしての地位を確立しました。
第二次世界大戦後、銃器製造が一時的に禁止された時期もありましたが、ミロクは義弟である井戸千代亀と協力し、事業を継続しました。1946年にはミロク工作所を設立し、1951年に猟銃の製造を再開しました。
1966年、ミロクはアメリカのブローニング社と販売・技術提携を結び、これが大きな転機となりました。この提携により、ミロクの技術力はさらに向上し、国際的な評価も高まりました。現在でもミロクはブローニングブランドの銃器を製造しており、その品質の高さは世界中で認められています。
ミロクの海外でのブランド名「B.C. MIROKU」は、創業者の「Bukichi(武吉)」と義弟の「Chiyokame(千代亀)」の頭文字に由来しています。
現在、ミロクは銃器製造だけでなく、自動車の木製ステアリングホイールやガンドリルマシンなど、幅広い分野で事業を展開しています。長年培ってきた高い技術力と品質管理、そしてブローニング社との提携による国際的な技術力は、ミロクが現代でも高い評価を得ている理由です。
まとめ
ミロクMSS20は、日本の銃器メーカー、ミロクの技術力が結晶した名銃です。その高い命中精度と扱いやすさは、狩猟はもちろん、標的射撃においても優れたパフォーマンスを発揮します。
ミロクの歴史を知ることで、MSS20に込められたクラフトマンシップと、長年にわたる技術の蓄積を感じていただけたのではないでしょうか。本記事が、ミロクMSS20の魅力を再発見し、あなたの狩猟ライフをより豊かなものにする一助となれば幸いです。
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