熊肉には旋毛虫(トリヒナ)などの寄生虫が含まれるリスクがあります。この寄生虫は人間にも寄生するため、正しく調理しないと食中毒を引き起こす危険性もあるので注意が必要です。
本記事では、トリヒナの特徴や感染リスク、安全な調理方法を詳しく解説。熊肉を楽しむための知識をお伝えします。
ジビエ肉を調理する前に知っておけば、寄生虫による食中毒のリスクを下げられるためぜひご覧ください。
※本記事は医師の監修によるものではありません。食中毒等の疑いがある場合は必ず医師の診断を受けてください
熊肉には旋毛虫(トリヒナ)などの寄生虫がいる
熊には旋毛虫(せんもうちゅう)別名トリヒナと呼ばれる寄生虫がいることがあります。この寄生虫は人体にも有害で、加熱が不十分なまま熊肉を食べてしまうと、生きたまま人の体で成虫になり小腸粘膜に寄生します。
また、メスの旋毛虫が体に入り込むと、最悪の場合卵を産み血流に乗って全身の筋肉に到達して幼虫が寄生することもあるため、正しく調理し感染を避けましょう。
熊肉の寄生虫による病気リスク
トリヒナによる食中毒は潜伏期間が18日から43日と長く、即座に発症しないことから熊肉が原因と気付きにくい寄生虫です。トリヒナの成長度合いによりますが、以下のような症状が現れることがあります。
経過時期 | 症状 |
感染後1〜2週間 | 腹痛、下痢、発熱、好酸球増加など |
感染後2〜6週間 | 発熱、筋肉痛、まぶたの腫れなど |
感染後6週間以上 | まぶたの腫れが酷くなる重症になると全身のむくみ、貧血、心不全など |
これらの症状が現れる場合は、すぐに専門医に相談してください。
熊肉の安全な食べ方
熊肉を安全に食べるためには、中心部まで十分に加熱する必要があります。十分な加熱とは、中心部の温度が75℃で1分以上加熱した状態のことです。
また、まな板や包丁などが感染経路になる可能性もあります。熊肉を切る際に使った調理器具は洗うまで使わないようにしましょう。調理終了後には洗浄だけでなく消毒もおすすめします。
まとめ
熊肉を安心して楽しむには、旋毛虫(トリヒナ)など寄生虫への対策が重要です。不十分な処置で食べてしまうと感染し、腹痛や筋肉痛、むくみなどの症状が現れてしまいます。
ジビエ肉を調理する際は、中心部を75℃以上で1分以上加熱することで、寄生虫による食中毒のリスクを防ぐことができます。また、ジビエ肉を切る調理器具は使い分ける、使用後必ず洗浄・消毒をすることを徹底しましょう。
その他のジビエ肉に潜む寄生虫は以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
ジビエ肉と寄生虫のリスク!安全に食べるための正しい調理法も解説
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