鹿の種類を徹底解説!日本と世界の鹿の特徴と生態

鹿の種類を徹底解説!日本と世界の鹿の特徴と生態

本記事では日本に生息する鹿と、世界の鹿について解説します。生態や分布だけでなく、今、国内の鹿によりどういった問題が起きているかについても触れますので、鹿に関心をお持ちの方はぜひご覧ください。

また、記事の後半では鹿猟の現在と役割について触れています。問題点とあわせて鹿猟についてもご覧いただけますと幸いです。

日本に生息する鹿の種類

日本に生息する鹿の種類

日本には主に「ニホンジカ」が生息しています。地域によって以下のような亜種がいることが特徴です。

地域名亜種名
北海道エゾシカ
本州ホンシュウジカ
四国・九州キュウシュウジカ
対馬、長崎県の島しょ部ツシマジカ
馬毛島、鹿児島県マゲジカ
屋久島、鹿児島県ヤクシカ
慶良間諸島、沖縄県ケラマジカ

また、和歌山県では外来種であるタイワンジカの分布も確認されています。多くの鹿に共通していることですが、ニホンジカもオスにのみ角があり、全長は90〜190cm、体重は50〜130kgと個体差があります。

ニホンジカという名前が付けられていますが、日本固有の動物ではなく、東南アジアや中国の日本海側にも生息しています。

国内では奈良の鹿が有名ですが、実は奈良公園の鹿は1,000年以上前から日本人により守られてきたことが調査によって明らかになりました。

全国的に見ても非常に多くの個体が生息しており、増えすぎたため平成25年には「抜本的な鳥獣捕獲強化対策(環境庁、農林水産省)」の対象となり、ニホンジカとイノシシの個体数を10年(令和5年度まで)で半減させる計画が立てられました。

イノシシについては順調に進んだものの、ニホンジカについてはまだまだ個体数が多く、令和10年度まで期間が延長されています。

世界の鹿の種類

世界の鹿の種類
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ここでは、世界に生息する鹿について紹介します。

ヘラジカ(Alces alces)

ヘラジカは鹿の中でも特に大きな種類で、全長が2m、体重は600kgになることも珍しくありません。また、角も巨大で上に向けた手のような形になっていることも特徴です。

北アメリカやヨーロッパなどに生息しており、寒さに強く、ツンドラ地帯でも生息しているほどです。海外では主に「ムース」と呼ばれています。

トナカイ(Rangifer tarandus)

トナカイは全長は130〜220cm、体重は60〜315kgと個体によってかなり差があります。また、亜種がニホンジカよりも多く、10〜14の亜種に分けられています。

鹿の仲間で唯一、メスも角を持つことが大きな特徴です。サンタクロースとのイメージがある通り、寒さに強く-60℃まで耐えられると言われています。

余談ですが、英語名は「レインディア」であるものの、北米の野生種は「カリブー」と呼ばれています。

アクシスジカ(Axis axis)

アクシスジカは全長1〜1.8m、体重は70〜110kgとニホンジカと同じくらいの大きさです。

ネパールやインド、スリランカなどに生息しています。角が3本に枝分かれすることが特徴で、姿が美しいことからローマ時代よりヨーロッパの公園で飼われていた、と言われています。

ホエジカ(Cervus elaphus)

ホエジカは日本では「キョン」とも呼ばれる鹿で、比較的小型なことが特徴です。全長は47〜70cm、体重は12〜17kgほどと、鹿の中で見てもかなり小型なことがわかります。

草食動物の鹿であるにもかかわらず、牙を持っている珍しい特徴を持ち、鳴き声も犬に似ていることから海外では「吠鹿」と呼ばれることもあるそうです。ホエジカは主に中国南東部や台湾などアジア圏に生息しています。

亜種も存在しており、ベトナムやラオス近くに生息するホエジカは、1929年に絶滅したと思われていたが実は生きていた、といったユニークなニュースもあります。

鹿猟の役割と方法

鹿猟の役割と方法

元々は天敵であるオオカミがいましたが、絶滅してしまい鹿の個体数は増える一方です。天敵としてはクマが残っていますが、それでも鹿の繁殖は止まるところを知りません。

個体数が増えすぎると人里に現れる機会も多くなり、農作物への被害や車との接触事故を引き起こします。そのため、個体数を調整しなければなりません。

自然界に天敵が少ない今、バランスを取れるのは猟師だけです。鹿猟は市区町村への被害防止の一面も担っています。

鹿猟の方法には銃を使う「銃猟」わなを使う「わな猟」があり、それぞれ全く異なる狩猟方法です。狩猟について詳しくは以下の記事で解説しておりますので、興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

まとめ

日本国内では「ニホンジカ」が生息しており、地方によって亜種が存在します。

近年では個体数が増えすぎており、農作物への被害などから全国的に問題になっており、環境庁なども対策に立てている現状です。

個体数調整のためには、人の手による狩猟が欠かせません。鹿の狩猟については、以下の記事で解説しておりますので、狩猟に興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

狩猟のギモン、YouTubeでお答えします

シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。

「鹿を仕留める時のコツはある?」
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