「鹿肉をもらったけど、どうすればいいかわからない」
「調理が難しそうで、このままだと放置して腐らせてしまいそう」
上記のような鹿肉に関するお悩みは、多く耳にします。そこで本記事では、初めての人が調理しやすい鹿肉料理を紹介するとともに、事前の準備や保存方法についてわかりやすく解説します。
ジビエ料理が難しそう、と感じる方向けに書いた記事なので、これからチャレンジする方はぜひご覧ください。
鹿肉をもらったら美味しく調理しよう
鹿肉をもらったら、ジビエ料理として調理してみましょう。ですが、ジビエ料理と聞くと身構えますよね。
「ジビエ料理って難しそう」
「鹿肉なんて初めて触るから何から始めればいいのかわからない」
上記のような悩みはよく耳にします。実は、ジビエ料理と一口に言っても、レストランで出るようなものだけではなく、家庭でできるものも多々あります。普段から豚肉や牛肉を焼くなど調理している方なら、同じように調理できるものもありますので、ご安心ください。
ただし、鹿肉ならではの注意点もあるので、まずは下ごしらえから見ていきましょう。
鹿肉の下ごしらえ方法
まずは鹿肉の下ごしらえについて紹介します。
鹿肉特有の臭みを取るコツ
鹿肉の臭みを取るには、1cmほどの大きさに切り、一度茹でることをおすすめします。大量のアクとかなりの臭いが出るため、一通り煮立った後はお湯を捨てましょう。
茹でることで臭みの原因である血液が取り除かれ、臭みを軽減できます。
鹿肉の部位ごとの下ごしらえポイント
鹿肉の下ごしらえは、トリミングが重要です。ここでは、部位ごとのトリミングのポイントについて解説します。
モモ肉のトリミングのポイント
モモ肉は、薄皮のように白くなっているスジを取っていきます。ポイントとしては、包丁の先端でスジを引き出し、剥がしながらスジ部分にのみ切り取ることです。
その後全体を見て、干し肉のように乾燥してしまった部位も切り落とします。
ロース肉のトリミングのポイント
ロース肉には、片面を覆うようにスジがついています。こちらも包丁の先端を使い、皮を剥くように取っていきましょう。
スジを引きピンと張りながら包丁をスライドさせると、スムーズに取れます。ロース肉は特にトリミングしやすい部位なため、初心者におすすめです。
シンタマのトリミングのポイント
シンタマは特にスジが多く、やや大変な部位です。そのため、他の部位で慣れてから作業することをおすすめします。
基本的にはモモ肉同様、包丁の先端でスジを引き出し、剥がしながら切っていきます。アキレス腱に繋がる箇所は特に硬いため、取り除きましょう。
シンタマは外側だけでなく、内側にも筋があります。内側のスジを開いて、2つに分けた後それぞれ剥がすと綺麗に取れやすいです。
内側の接合部には血管も残っているため、取っておきましょう。
この他の注意点は以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
鹿肉のおすすめ調理法
ここでは、鹿肉のおすすめの調理法をご紹介します。
グリルやステーキで楽しむ鹿肉
まずは最もスタンダードかつジューシーな食べ方である鹿肉のステーキを紹介します。
【材料】
- 鹿のロース肉 200g
- 赤ワイン 100cc
- 塩 小さじ⅓
- コショウ 適量
- オリーブオイル 適量
【調理方法】
- 鹿肉を赤ワインに入れて、冷蔵庫で1時間寝かせる
- 鹿肉を取り出し、1cm間隔ほどで切り込みを入れる。
- 熱したフライパンにオリーブオイルを敷き、中火で3分ほど焼く
- 裏返して2分焼く
- 取り出してアルミホイルに包み、5分置いて完成
肉を焼く前に冷蔵庫から出しますが、肉が冷えている状態だと焼いた際に水分がでて下味が落ちてしまいます。焼く前に肉を常温まで置いておくことをお勧めします。
この他にも、グリルやステーキで楽しむ鹿料理は多くあります。以下の記事でレシピを紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
煮込み料理で柔らかく仕上げる
鹿肉のもみじ鍋は、シンプルな調理方法で、昔から日本で親しまれてきた鍋料理です。通常の鍋料理と作り方は大きく変わらないため、まずはこれからチャレンジしてみましょう。
【材料】
- 鹿肉 300g(薄切りスライス)
- もやし 1袋
- 白菜 ⅙
- にんじん 1/2本(千切り)
【合わせ調味料】
- ニンニク 適量
- 醤油 適量
【調理方法】
- 調理前日に、ニンニク醤油を作っておく(醤油にスライスしたニンニクを漬け込み、冷蔵庫で1日おく)
- 切った白菜を入れそのほかの野菜も全て入れて煮込む
- 野菜に火が通ったら鹿肉を入れて、肉に火が通ったら完成
※鹿肉は火を通しすぎると硬くなってしまうため、煮込み過ぎにご注意ください。
この他にも鹿肉でできる煮込み料理は多々あります。以下の記事でレシピを紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
鹿肉のジャーキーの作り方
鹿肉のジャーキーは本来、燻製機を使って作りますが、実はオーブンのみでも作れます。日持ちがするようになりかつ、おつまみにもピッタリなのでぜひチャレンジしてみてください。
【材料】
鹿肉 200g
【漬けダレ】
- 醤油 100ml
- 焼酎 50ml
- ニンニク ½欠片
- 黒コショウ 適量
- ナツメグ 適量
- レッドペッパー 適量
【調理手順】
- 鹿肉を3mmほどにスライスする(筋繊維に沿うと切りやすい)
- 漬けダレに漬けて一番寝かせる
- オーブンの鉄板の上に網を置き、クッキングシートを敷いて鹿肉を乗せる
- 130℃で45分焼いて、火が通ってることを確認すれば完成
この他にも、燻製機を使ったスモーキーなジャーキーの調理法もあります。以下の記事でレシピを紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
鹿肉料理を引き立てる調味料と相性の良い食材
ここでは、鹿肉料理を引き立てる調味料と、相性の良い食材を紹介します。
塩
ジビエ肉のジューシーさを楽しむのであれば、塩がおすすめです。お肉本来の味わいをよりきわ立たせてくれます。
ただし、野生動物は肉に蓄えているミネラル分が多いため、塩を振る時はいつもより控えめにしましょう。
基本的には焼く直前に一度振り、焼き終わった後にもう一度軽く振る方法がおすすめです。
ハーブ類
ジビエ肉の香りを立たせるためにローリエなどのハーブ類を使うことが多くあります。日常の調理では中々登場しませんが、この機会にぜひ取り入れてみてください。
香味野菜(玉ねぎ、ニンジンなど)
香味野菜と呼ばれる野菜類はジビエとも相性抜群です。しっかりと火を通すことにより野菜の甘みと、ジビエ肉のジューシーさのコントラストが味に深みを出してくれます。
バター
油を減らしバターを使うのもおすすめの調理方法です。無塩バターを使用しジビエ肉を焼き上げると、ジューシーかつ優しい甘みが広がる上品な味わいになります。
鹿肉の保存方法
調理した場合は冷蔵庫で保存し、なるべく早く食べましょう。鹿肉も通常のお肉同様、腐ったものを食べると食中毒になる危険があります。
生肉のまま保存する場合は、真空パックに入れ空気を抜き、冷凍庫で保管しましょう。解凍時には冷蔵庫内で徐々に解凍します。
ただし、冷凍庫で長期間保管すると、いわゆる「冷凍焼け」になってしまい味と香りが落ちます。可能な限り早めに調理して、美味しくいただきましょう。
まとめ:鹿肉をもらったら挑戦したい料理
鹿肉での料理はハードルが高そうに思えますが、実は一般家庭でもできるものが多くあります。
特にシンプルに作れるステーキや、煮込み料理はおすすめです。普段使っている豚肉や牛肉を鹿肉に差し替えるだけで、十分ジビエの味を楽しめます。
さらに鹿肉を美味しく食べたい場合には、トリミングをしっかりと行い、調味料などで味を整えながら料理していきましょう。
シューティングサプライでは、今回紹介した以外にも、ジビエ料理のレシピを多く紹介しています。以下の記事で詳しく解説しておりますのでぜひご覧ください。
狩猟のギモン、YouTubeでお答えします
シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。
「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」
上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
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