「熊避けスプレーって効果ないんじゃない?」
「助からなかった事例もあるって聞いたよ」
結論からお伝えすると、熊避けスプレーは正しく活用すれば効果があります。しかし、使い方を誤ってしまうと、効果を得られず命を落としてしまうことも少なくありません。
熊避けスプレー狩猟をされる方以外にも、トレッキングやキャンプで山の中に入る方には必需品です。そこで本記事では、熊避けスプレーの効果と正しい使い方、その他の予防策についても解説します。
あなたの命を守るためにも、まずは知識を身につけておきましょう。
熊避けスプレーで助かった人はいない?効果は?
結論からお伝えすると、熊避けスプレーは効果があります。正しく利用すれば、熊を撃退でき、命を救うアイテムになることも大いにあり得ます。
しかし、正しい使い方をしなければ効果が得られず、結果として命を落としてしまうこともあるため、使い方を知っておくことが重要です。
まず、事例として助からなかった事例を見ていき、その後熊避けスプレーを効果的に使うための条件を見ていきましょう。
熊避けスプレーで助からなかった事例は?
熊避けスプレーで助からなかった事例は、突然遭遇してしまったケースが多くあります。山の中で熊を先に見つけ、警戒していれば熊避けスプレーを準備できますが、突然の遭遇ではそうもいきません。
パニックに陥ってしまい、熊避けスプレーを使うところまで頭が回らない、目の前に出てきてしまいスプレーを取り出す時間が無いといったケースもあります。
実際の事例では、高齢女性が散歩中に熊と遭遇、スプレーは持っていたものの噴射できず頭や顔に大けがを負ったというニュースがありました。
熊避けスプレーはすぐに取り出せる位置(リュックの側面に装備や、カラビナでズボンにぶら下げるなど)し、とっさの場面でも構えられるよう事前に練習しておくことが大切です。
また、熊避けスプレーには適切な距離もあります。次の項目で詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。
熊避けスプレーを効果的に使うための条件
熊避けスプレーを効果的に使うためには、まず最適な距離と条件を知っておく必要があります。
スプレー使用時の最適な距離と条件
熊避けスプレーはおよそ5〜7mの距離で使用できるものが多いです。遠すぎるのはもちろん、近すぎても効果が弱まります。
スプレーを使用する時は、立木や石などの陰に身を隠し、熊の顔に向けて噴射しましょう。物陰のない状態で噴射すると、スプレーで熊が止まらなかった場合に攻撃を受けてしまいます。
ただし、最適な距離はメーカーにより細部ことなります。必ず購入後に説明を読み、使用方法を熟知したうえで山に入りましょう。
使用方法の誤りが失敗を招く原因
熊スプレーは、カプサイシンなどの辛み成分を噴射するスプレーです。そのため、熊の顔に向けて噴射しなければ効果が得られません。
距離が近すぎると噴射する範囲が狭まり、効果が得られないこともよくあります。5m以上の距離を取った上で、熊の顔に向けスプレーを噴射することが大切です。
この時、距離を取ろうと背中を見せて走るのは絶対にNGです。熊の走る速度は時速50kmと言われており、車のようなスピードで追いかけてきます。
距離を取る場合は、絶対に目をそらさずにゆっくりと後ずさりましょう。
では、熊遭遇時には他にどういった対策方法があるのか、次の項目で解説します。
熊遭遇時の対策としてのスプレー以外の選択肢
ここでは、熊遭遇時の対策として、熊スプレー以外の選択肢を紹介します。
熊ベルや音を使った予防策
熊の多くは、臆病な性質だと言われています。そのため、音や話し声が聞こえると遠ざかっていくことも珍しくありません。
そのため、熊ベルやラジオ、同行者との会話など音で熊との遭遇を予防する方法があります。また、遭遇してしまった際も複数人で行動していれば対処の選択肢が増えます。
熊対策グッズの効果比較
対策グッズ | 得られる効果 | 使用タイミング |
熊避けスプレー | 辛み成分で熊を撃退する | 遭遇時 |
熊ベル | リュックなどにつけておき、音で熊を遠ざける | 遭遇前 |
ベアホーン(警笛) | クラクションのように大きな音で、より早い段階で熊を遠ざける | 遭遇前 |
ラジオ | 少しの移動時や休憩時など動きが少ない時に音を出し、熊を遠ざける | 遭遇前 |
ここで注意が必要なのは、熊避けスプレー以外は遭遇時に効果が得られにくいということです。あくまで遭遇前の予防策としては有効ですが、攻撃体勢に入った熊は、音では止められない場合がほとんどです。
そのため、遭遇してしまった場合はすぐに熊避けスプレーが使用できるよう、事前に準備しておく必要があります。
まとめ
まず、熊と出会わないよう音で予防することが大切です。万が一出会ってしまった場合、熊避けスプレーがなければ手も足も出ません。
一本あたり6,000円〜3万円ほどと高価なものではありますが、命を守るための保険として必ず一本は持って山に入りましょう。
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