結論からお伝えすると、鹿肉の刺身は絶対にやめてください。詳しくは記事内で解説しますが、E型肝炎や寄生虫など様々な健康に関するリスクが発生します。
本記事ではリスクについて掘り下げ、どういった症状が現れやすいかも紹介します。ご自身だけでなく、猟師仲間の方やジビエ料理を始めた方などにもぜひお伝えいただけますと幸いです。
鹿肉の刺身は食べたらダメ!
馬刺感覚で鹿肉を食べたいところですが、絶対にやめましょう。最悪の場合、命に関わります。
「今まで生で食べたけれど、何ともなかった」という経験をお持ちの方もいるかと思います。しかし、それは運が良かっただけです。
詳しくは後述しますが、E型肝炎ウイルスや寄生虫などは全ての個体に存在するワケではなく、100%感染するものではありません。
火を通すことでリスクを大きく低下させられるため、鹿肉を食べる際は必ず中心まで火を通してから召し上がってください。
では、鹿肉を刺身で食べることでどうなるのかのリスクについて見ていきましょう。
鹿肉を刺身(生)で食べるリスク
鹿肉を刺身(生)で食べるリスクは以下の通りです。
- E型肝炎になる
- 腸管出血性大腸菌感染症になる
- 寄生虫による食中毒の症状が出る
1.E型肝炎になる
火を通さずに刺身で鹿肉を食べると、E型肝炎になるリスクがあります。E型肝炎になると発熱、嘔吐、黄疸が出るなどの症状が現れることもあり、稀に重篤化することもあるとのことです。
冷凍したとしてもウイルスが不活性化することはなく、火を通してようやく不活性化できます。食べる際は必ず中心まで火を通しましょう。
2.腸管出血性大腸菌感染症になる
生肉を食べると、腸管出血性大腸菌感染症になるおそれがあります。症状としては、水溶性下痢、血便、嘔吐などがあり、高熱が出ることも珍しくありません。
悪化した場合、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群などを発生する可能性があります。さらに、溶血性貧血や急性腎不全に繋がるリスクがあり、子どもや高齢の方は特に注意が必要です。
3.寄生虫による食中毒の症状が出る
鹿肉には寄生虫が潜んでいる可能性があり、生で食べることにより食中毒に繋がる危険があります。吐き気、嘔吐、腹痛や下痢などの症状が出ることも珍しくないため注意しましょう。
寄生虫については以下の記事で詳しく解説しています。リスク回避のためにもあわせてご覧ください。
まとめ
まず、鹿肉の刺身(生食)は絶対にやめましょう。E型肝炎や寄生虫による食中毒など、健康被害をもたらすリスクがあるためです。
鹿肉を安全に食べるためには、加熱が重要です。また、その他にも注意点がいくつかありますので、以下の記事もあわせてご覧ください。
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