鹿肉には寄生虫がいる?病気のリスクと安全な食べ方を解説!

結論からお伝えすると、鹿肉(野生鳥獣の肉)には寄生虫が潜んでいる可能性があります。しかも、人に感染するもので発熱や嘔吐などの症状が出ることも珍しくありません。

本記事では、鹿肉に潜む寄生虫や、病気リスク、安全に食べるための方法を解説します。楽しい狩りの思い出を楽しいままにするために、ぜひご覧ください。

鹿肉には、サルコシスティス(住肉胞子虫)などの寄生虫がいる

鹿肉には複数の寄生虫がいる場合があります。

例えば、筋肉の内側にはサルコシスティス(住肉胞子虫)と呼ばれる寄生虫がおり、嘔吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こします。

肝臓には槍形吸虫がいる可能性があり、この寄生虫は人にも感染します。このように、複数の寄生虫が潜んでいる可能性があるため、生食は絶対にやめましょう。

鹿肉の寄生虫による病気リスク

寄生虫に感染すると、発熱や嘔吐など食中毒の症状が出る場合があります。

悪化した際には、重症熱性血小板減少症候群や腸管出血性大腸菌感染症などを発症し、最悪の場合死に至るケースもあるほどです。

また、野生動物の体内には、寄生虫やE型肝炎ウイルスが付着している可能性があります。十分に加熱処理すれば、問題なく食べられますが、生食やレアなどの焼き加減だと食中毒のリスクが高くなります。

生食用として販売されていない限りは、危険な食べ方になるため、必ず火を通した調理を行ってから食べましょう。

鹿肉の安全な食べ方

鹿肉を安全に食べるには「しっかりと中心まで火を通す」ことが重要です。農林水産省発表の資料によると、安全な加熱温度と加熱時間は以下の通り。

加熱温度加熱時間
65℃15分
66℃11分
67℃8分
68℃5分
69℃4分
70℃3分
75℃1分
※農林水産省「ジビエ利活用に関する資料」を基に作成

殺菌の基準は、75℃で1分と言われています。加熱温度が低くなればなるほど、必要な加熱時間も増えますのでご注意ください。

また、上記の温度は表面温度ではなく、中心温度な点にも注意が必要です。強火で熱すると表面は焼けていても、内部まで火が通っていないというケースがあります。加熱温度と時間には注意しましょう。

まとめ

鹿肉には複数の寄生虫が潜んでいる可能性があります。人に感染するものも多く、発熱や嘔吐などの症状が出ることも珍しくありません。

また、鹿肉の生食は寄生虫の感染だけでなくE型肝炎ウイルス感染などのリスクもあります。生食は絶対に避け、中央部位まで十分に火が通ったものを食べるようにしましょう。

鹿肉を調理する際の注意点については、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

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