「ライフルのスコープって、見え方に差があるの?」
「ライフルのスコープって、倍率が高ければいいんじゃないの?」
ライフルスコープは普段目にしない分、使う場面のイメージがつきにくいと思います。高いスコープを買って、失敗するのだけは避けたいですよね。
そこで今回は、ライフルスコープの見え方を画像で紹介すると共に、スコープ選びの基礎知識を解説します。
事前に知っておくと、格段にスコープ選びがしやすくなる情報をまとめたので、ぜひご覧ください。また、記事の後半ではライフル射撃参加者のおすすめスコープを紹介しています。
ライフルスコープの見え方は?
まずは倍率ごとのライフルスコープの見え方を見てみましょう。
上記のように、スコープの倍率で見え方が大きく異なります。一見すると、倍率が高いほど狙いやすいように感じるかもしれませんが、実際はそう簡単にはいきません。
詳しい理由は後述しますが、スコープ倍率が高過ぎるとかえって狙いにくくなります。購入前に、一般的に狩猟に適していると言われるスコープ倍率を押さえておきましょう。
狩猟に適したスコープの倍率の一例(4倍率)
狩猟の種類 | スコープ倍率 |
流し猟 | 3‐12・4‐16・6‐24 |
鳥猟(除 散弾銃) | 4‐16・6‐24(エアライフル) |
巻き狩り | 1‐4・2‐8・3‐12 |
忍び猟 | 2‐8・3‐12・4‐16 |
高倍率スコープは、遠距離狙撃に向きますが、近距離射撃では倍率が大きすぎて使いにくく、反対に、低倍率のスコープは視野を確保できるものの、上の倍率が大きく無い為遠距離狙撃には向きません。
ご自身で猟をされる際にどのくらいの距離からどのくらいの距離まで、をおおよそ設定してその距離帯をカバーできるスコープがよいです。
それぞれの向き不向きを把握した上で、スコープを選ぶ必要があります。では次に、スコープ選びの基礎知識を見ていきましょう。
ライフルスコープを選ぶ時の基礎知識
ここではライフルスコープを選ぶ時の基礎知識を解説します。重要になるのは「スペックの読み方」「対物レンズの直径」「倍率」です。
ライフルスコープのスペックの読み方
ライフルスコープは「スコープ名 x-y × z」といった表記で記載されます。例えば「リューポルド Mark5HD 4-20 × 52mm」といった記載です。
前半部分(x-y)はスコープの倍率を、後半部分(z)は対物レンズの直径を表しています。リューポルドのスコープ例だと、4〜20倍に変更可能で、52mmの対物レンズ、ということです。
可変式でないスコープの場合は「スコープ名 y × z」と記載されます。
対物レンズの大きさで何が異なる?
対物レンズが大きいほど、光が多く入る為明るく見えます。スコープの倍率帯が高くなるほど暗く見えるため、倍率帯の高いスコープは対物レンズを大きくした方が見えやすい傾向にあります。
しかし、これはあくまで明るさに限った話です。スコープの直径が大きくなることは、スコープ本体が重くなることを意味します。と、銃身とぶつかる可能性も大きくなる為、ハイマウントさせないと取付できないこととなります。
流し猟や射撃大会のみの参加であれば問題ありませんが、巻き狩りや忍び猟を行う場合は、バランスが大切です。
倍率が高ければ狙いやすい?
倍率が高くなることは、視界だけでなくブレも大きくなることを意味します。
そのため、スコープの倍率を変更できるものが便利です。例えば、獲物を探している、追うときは低倍率で見て、獲物が立ち止まった時に高倍率にして射撃するなど。
射撃場にて練習した時の倍率は一般的には高めになってるはずです。そのまま猟場に持っていき獲物を見つけ狙った際に瞬時にスコープ内に獲物が入れば問題ないのですが、初心者さんはスコープ内に獲物を入れられない事が多いです。入れれず探している時間で獲物は逃げてしまいますので、猟場では低い倍率で使用して、慣れてきたら倍率を上げていくようにしましょう。
遠距離で狙撃を行う場合倍率を上げることとなりますが、倍率を上げれば上げるほど像の芯ずれ(ケラレ)が発生しやすくなります。熟練者は低倍率でも高倍率でもきちんとスコープの中心を覗けるようきちんと練習や経験していますが、初心者ほど高倍率になればなるほど中心を覗けない傾向にあります。こちらは射撃場で実射や、ご自宅でスコープの中心を覗く練習をする必要があります。
※中心を覗けていればスコープ内の映像に黒い影が発生しませんが、スコープ中心から瞳がずれていた場合、映像の端に黒い影ができます。これを「ケラレ」と呼んでいます。ケラレが発生している場合は正しくスコープを覗けていない証拠となります。
おすすめのライフルスコープ
ここでは、おすすめのライフルスコープを紹介します。
リューポルド Mark4 8.5-25 50mm
出典:https://www.brandonoptics.com/Leupold-Mark-4-ERT-85-25x50mm-30mm-M5-Riflescopes_p_1407.html
リューポルドは軍でも採用されるほど頑丈な照準器メーカー。狩猟の場面でもタフに使い続けられるスコープを提供しています。
特にマーク4シリーズの人気は高く、自衛隊で採用されているM24狙撃銃などにも使われています。8.5倍〜25倍で調整可能なため、遠距離での狙撃におすすめです。
実用性が高く信頼性の高いスコープを探しているのであれば、リューポルドのマーク4以降のモデルがおすすめですよ。
マーチFX 4.5-28 52mm
出典:https://deon.co.jp/marchfx/
新しいモデルのスコープであり、「手裏剣ロック」というダイヤルロック機構が備わっているためズレが生じにくいです。
また、0-Set機能がついており、簡単に0位置に戻せます。これは、現地でスコープを調整した後でも、零点射撃時の設定に戻せることを意味するため、実用的な機能です。
マーチのスコープも信頼性が高いため、初めてライフルスコープを所有する人から熟練者までおすすめできる一本です。
ブランドによるスコープの見え方の違いは?
ブランドによる見え方の大きな違いは、レティクルです。スコープには十字またはT字の狙うための線(レティクル)が入っています。線の中にドットが入っているものや、外側の線が太いものなど、様々な種類があることが特徴です。
レティクルの種類については以下の記事で解説してますので、スコープ選びの際はぜひ参考にしてください。
まとめ
ライフルスコープは中〜遠距離の射撃に必須のものです。しかし、選び方がやや難しいものでもあります。
スコープ選びのコツは、まず行う猟に適した倍率を知ること。次に倍率と対物レンズの直径、狩猟での持ち運びのバランスを検討して選ぶことです。
また、レティクルの種類や射撃可能な距離などについて知っておくことで、より自分に合うスコープを見つけられます。シューティングサプライで記事として公開しておりますので、ぜひご覧ください。
狩猟のギモン、YouTubeでお答えします
シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。
「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」
上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
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