「ライフルを買ったけど、手入れ方法があっているか不安」
「どれくらいの頻度で手入れすればいいの?」
ライフル銃を所持した時には、散弾銃とやや手入れの方法が異なり戸惑う方も多いかと思います。
本記事では、銃砲店であるシューティングサプライが、正しい手入れの方法から頻度、手入れ時の注意点を解説します。
間違った手入れをしてしまうと、銃身内を傷つけ命中率に大きく影響します。最悪の場合、怪我にも繋がりますので正しい知識を身につけてライフル銃を手入れしましょう。
ライフルの手入れ方法
早速、ライフルの手入れ方法を見ていきましょう。まずは道具を紹介し、その後に部位ごとの整備方法を解説します。
必要な道具
ライフルの手入れで、最低限必要な道具は以下の通りです。
- 洗い矢
- クリーニングフェルトorパッチ (どちらでもOKです)
- ロッドガイド
- 銅ブラシ・アダプター
- 除銅剤
- スプレーオイル(WD-40など。液体のオイルでも可)
- ウエス
- 歯ブラシ
- 手袋
部位ごとの手入れの手順
銃身内、機関部、外観に分けて手入れ方法を解説します。
銃身内の手入れ(ボルト式ライフルの場合)
- ボルトを取り外す
- ロッドガイドを装着する
- ロッドガイドとストックの間にウエスやタオルを挟み養生する
- 汚れの状況で、銅ブラシを使用し数回往復させ汚れを浮かす
- 除銅剤を銃身内部に塗布し、30分~程時間を置く
- フェルトやパッチを使用し、機関部側から銃口に向かい通す(汚れの付着なくなるまで繰り返す)
- ウエスで銃口の先端部分を拭き取る
機関部の手入れ
- 可能な限り分解し、部品単体で清掃する
- 歯ブラシでガス(汚れ)を拭き取る
- オイルを塗布(直接スプレーせず、ウェスに取りふき取るように塗布)
外観の手入れ
- スプレーオイルをウエスに染み込ませる
- 外観をよく拭く(土汚れがある場合は歯ブラシなどで落とす)
- オイルをよく拭き取る
ライフルの手入れはどのくらいの頻度でする?
可能であれば、射撃するごとに銃身内の手入れを行うことをおすすめします。
経験上、手入れなしで50発撃ち続けると、グルーピングが14〜15cmまで広がります。ライフルではバイタルゾーンなど、狭い範囲を狙うためこのズレは致命的です。
特に北海道など、銅弾を使用する場合は20発に1回は必ず銃身内の手入れを行いましょう。1発のみしか撃っていない場合でも、しばらく使用しない場合は手入れを行います。
外観の整備は拭くだけで済むため、持ち出す度に整備することをおすすめします。
機関部については、一年に一度、猟期明けに分解してスプレーオイルを吹きかけ、ウエスでよく拭き取りましょう。
ライフルの手入れで気をつける2つのポイント
ライフルの手入れで気をつけるポイントは2つあります。
- 外観整備の際、スプレーオイルを直接吹きかけない
- 機関部や銃身内を整備する際、オイルをつけすぎない
1.外観整備の際、スプレーオイルを直接吹きかけない
外観の整備時に、直接スプレーを吹きかけるのはNGです。理由は「スコープのレンズ等を痛める」「木製部分の隙間に入ると腐食を招く」ためです。
ライフルを長く使い続けるためにも、外観を整備する時は必ずウエスに染み込ませてから拭き取りましょう。
2.機関部や銃身内を整備する際、オイルをつけすぎない
オイルをつけ過ぎてしまうと、中に溜まった油がグリスになり、固形化してしまいます。機関部が作動しなくなる、命中精度が落ちるなどの不具合を招きますので、オイルのつけ過ぎには注意しましょう。
具体的には、オイルを塗布した後はウエスやクリーニングペレットで一度拭き取ることをおすすめします。
一度固形化してしまうと、灯油に何時間もつけて整備するなど大きな手間がかかります。安全性の確保のためにもお気をつけください。
まとめ
ライフル銃は特に銃身内の手入れが重要です。手入れを怠るとグルーピングが広がり、命中精度が大きく下がります。狩猟や射撃大会で弾を撃つごとに、少なくとも5発程度発射したなら必ず銃身内の手入れを行いましょう。
また、外観の手入れをする際は必ずウエスにオイルを染み込ませてから拭くようにしてください。オイルもつけ過ぎは厳禁で、整備後は乾いたウエスやクリーニングフェルトで拭き取ることをおすすめします。
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