猟銃のリアルな反動を動画付きで紹介!反動を抑える3つの方法も解説

猟銃のリアルな反動を動画付きで紹介!反動を抑える3つの方法も解説

「実際の銃の反動ってどんな感じなんだろう?」
「散弾銃とライフルで反動は違うの?」

日本では実銃を撃つ機会はほぼ無く、ゲームや映画などでは反動をイメージしにくいかと思います。

そこで今回は、銃砲店シューティングサプライが開催した射撃大会の1シーンを切り取って、リアルな銃の反動を見られるようにしました。

記事の後半では、そもそもなぜ射撃時に反動が起きるのか、反動を抑える具体的な方法は何かまで解説しています。

銃に興味がある方も、既に射撃をしており命中率を上げたい方にとっても役に立つ情報ですので、ぜひご覧ください。

散弾銃の反動

まずは散弾銃の反動から見てみましょう。

散弾銃であれば、動画のように立射であっても実用的な射撃が可能です。

ライフルの反動

次に、ライフルの反動を見てみましょう。

ライフルは散弾銃に比べると反動が大きいです。狩猟の場面は座り撃ちか伏せ撃ちでの射撃が多く、立射を行う場合でも、木などに委託して射撃するケースが多いです。

※動画は射撃大会の動画であり、試行錯誤・練習のため様々な姿勢で射撃されています

銃の反動は3つの要因によって決まる

銃の反動は3つの要因によって決まる

銃の反動は以下の3つの要因によって決まります。

  1. 弾の火薬
  2. 銃の構造
  3. 銃の重さ

弾の火薬

弾の火薬は銃の反動に大きく関わります。特に重要なのが、火薬量と燃焼速度です。火薬量が多ければ多いほど反動は強くなり、燃焼速度が速ければ速いほど反動が強くなります。

特にライフル弾については薬莢容積が様々ですので、種類によって反動の大小が大きいです。弾頭重量にも依存しますので、単純に弾頭を軽くしていけば反動も小さくなっていきます。一般的な30口径のライフル弾頭は165grほどですが、12番のスラグ弾の弾頭重量は1オンス(437gr)とライフル弾頭の約2.6倍にもなります。その点から、ライフルよりもスラグ弾の方が反動が大きいです。

銃の構造

銃の構造によっても反動が変わります。例えば、セミオートの散弾銃であれば、射撃する度に「スライド」という部分が後退し、それが反動になります。

これに対し、上下二連の散弾銃であれば、銃内部で稼働する部分は無く、弾を発射した際の反動のみです。

つまり、「発射時の反動+銃の内部動作」か「発射時の反動のみ」かの違いです。このように、銃の構造によって反動が変わります。

銃の重さ

銃の重さも反動に関係します。発射時の衝撃で銃口が跳ね上がる「マズルジャンプ」という現象がありますが、これは銃が軽ければ軽いほど起きやすいです。

しかし、銃が重ければ良いかと言えばそんなことはありません。銃が重いと射撃時に支えられない、持ち運びで体力を大きく消耗してしまうなどデメリットがあるからです。

銃の反動をある程度抑える重さでありつつ、狙いや持ち運びも現実的にできるバランスの取れた銃が必要になります。

余談ですが、マズルジャンプは銃身が短い銃ほど起きやすいです。日本で撃つことは自衛隊や警察など特殊な組織を除いてありませんが、ハンドガンは跳ねやすい傾向にあります。

銃の反動を小さくする方法

銃の反動を小さくする方法

反動を小さくする方法は以下の3つです。

  1. 火薬を調整する
  2. 強固な姿勢を取る
  3. シューティングレストを利用する

火薬を調整する

先述した通り、火薬の量と燃焼速度は反動に影響します。反動を小さくするには火薬量を減らし、燃焼速度の遅い火薬を使用すれば小さくなります。

しかし、そう単純には行きません。弾頭が重い弾であれば燃焼速度の速い火薬の方が安定して発射できる、そもそも火薬量が足りないと十分な命中精度を確保できない、過少装填は大事故の危険性などの問題があります。

また、火薬を調整するには弾を自作する「ハンドロード」という技術が必要です。詳しくは以下の記事で解説しているのであわせてご覧ください。

強固な姿勢を取る

反動を受けても銃がズレにくい強固な姿勢を取ることが大切です。姿勢の種類により細部は異なりますが、基本的にはワキを締め、銃床部を肩と密着させてから引き金を引きます。

この時、力が入り過ぎると命中率が下がってしまうため、射撃場で自分のベストな姿勢を模索しましょう。慣れてくると無意識に正しい姿勢が取れます。

反動そのものの強さは変わりませんが、反動による影響が少なくなる方法です。つまり、射撃時の銃のブレやマズルジャンプが少なくなります。

シューティングレストを利用する

射撃大会などで反動を軽減したいのであれば、シューティングレストがおすすめです。特にハーフライフル、ライフルを使用して射撃される方はブレ・反動が軽減されるためぜひ使ってみてください。

ただし、狩猟に持っていくには現実的ではありません。バイポットも、起伏が激しい山の中では使えない場面もあります。

そんな時はリュックや木に銃を乗せて射撃する「委託射撃」がおすすめです。安定性が向上するため射撃しやすく、リュックなど柔らかい素材であれば反動もやや小さくなります。

まとめ

銃による反動は散弾銃とライフル銃で異なります。ライフル弾と散弾(スラグ弾)で考えると弾頭重量の面から言うとスラグ弾の方が反動が大きい傾向にあります。

また、火薬の燃焼速度や銃の構造、銃の重さも反動に関わってきます。重たい銃は質量の観点から反動が軽くなりがち、軽い銃、銃身が短い銃はマズルジャンプが起きやすいです。

銃の反動を抑え、命中率を上げるには「火薬の調整」「強固な姿勢」「シューティングレストや委託射撃」が必要になります。※火薬の調整は大きく間違うと生命を脅かす危険が生じますので、十分にご注意ください。

シューティングサプライでは、銃の反動以外にも射撃に関するコツや知識をお伝えしています。見やすくするためにYouTubeでも解説していますので、ぜひご覧ください。

狩猟のギモン、YouTubeでお答えします

シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。

「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」

上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

youtubeチャンネル「シューティングサプライ渡辺店長」はこちら

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