熊撃ちの際、急所を知った上で射撃を行うことは非常に重要です。ポイントを押さえた上で射撃し、しっかりと仕留めなければこちらの命に関わることもあります。
この記事では、熊の急所と撃つ時の注意点、熊撃ちにおすすめの猟銃について銃砲店シューティングサプライが解説します。
熊撃ちは通常の猟に比べ非常に危険な狩猟です。正しい知識とスキルを持っていなければ命に関わる狩りであるということを念頭に、一つひとつ見ていきましょう。
熊の急所はどこか?一番は胸部
クマの急所を表す際「アバラ3枚目」と言うことがあります。これは、胸部の心臓や肺の位置で、ここに着弾すれば死亡します。
さらに、弾が外れても大血管や胸椎を傷つけ死亡する確率が高く、狙い場所としての範囲も広いため心理的に狙いやすいことが特徴です。
脳や脊髄なども急所になりますが、頭部は頭蓋骨が硬く当たっても弾かれること、脊髄は数センチずれただけで致命傷にならないことなど、狙わない方が良い場合が多いです。
急所を狙う場合は胸部を狙いましょう。ただし、心臓や肺に着弾しても即倒しない場合があります。射撃前には着弾後の熊の行動を予測すると共に、安全な位置から射撃することが重要です。
熊を撃つ時の注意点
ここでは、熊を撃つ時の注意点について解説します。
- 初心者は絶対に経験者と行動を共にする
- 安全かつ確実に仕留められる所で発砲する
- 半矢の熊は非常に危険
初心者は絶対に経験者と行動を共にする
熊撃ちは、他の狩猟(鹿撃ち、鴨撃ちなど)と比べ、危険性が高い狩猟になります。
注意点も数多くあり、不注意なまま狩りを行うと最悪の場合命を落とすこともあり、運が良くても腕の肉が剥げる、内臓破裂を起こすなど非常に危険な状態になります。
初心者のうちは注意点もわからず行動してしまうこと、思わぬ所で熊と出くわした際に混乱してしまうなど単独での行動が死に繋がるケースが多々あります。
必ず熊撃ちの経験がある先輩ハンターと共に行動するようにしましょう。
安全かつ確実に仕留められる所で発砲する
熊を撃つ時は、自分の身が安全で、確実に仕留められる状況での射撃が重要です。
射撃場など事前の準備段階で、自分がどの距離なら確実に命中させられるのかを把握しておく必要があり、遠すぎても、近すぎても危険が伴います。
先述した通り、急所に命中したとしても熊は暫く絶命せず行動することがあります。そのため、丘の上にいる熊などは射撃後向かってくる可能性があるなど、射撃後の行動予測が重要です。
熊との間に遮蔽物があるか、距離は十分取れているか、必ず当てられる距離かなど確実に仕留められるかつ、自分の安全を確保できる場所での射撃を心がけましょう。
万が一急所に当たらず、「半矢」の状態になった熊は非常に危険です。次の項目で解説します。
半矢の熊は非常に危険
急所に当たらず、腕や足などに弾が命中している「半矢」の熊は非常に危険です。
攻撃してきたハンターに怒り、迫り来るばかりか、興奮状態の熊が万が一民家のある場所まで降りてしまうと、多くの人的被害が出ます。
熊を半矢にしてしまった場合は、まず身の安全を確保すること、熊を観察し続けて時間を置くことが重要です。
すぐに追いかけてしまうと、熊は逃げようと遠くまで移動してしまいます。追われていないことが分かれば、傷を癒すために近くで体を休めるため、被害を増やさないためにもすぐに追跡しないことが鉄則です。
可能なら、追跡を開始するまでに応援を呼びます。視界が悪い状況などは特に無理をせず、応援の到着を待ってから行動しましょう。
熊撃ちにおすすめの猟銃
ここでは熊撃ちにおすすめの猟銃を紹介します。熊撃ちは特に猟銃選びが命に関わりますので、慎重に選びましょう。
ハーフライフル「サベージ212 スコープ等付属品セット」
ハーフライフルであるため、散弾銃のみの所持許可で持てる銃になります。さらに、サボットスラグ弾という専用の弾を使用できることが特徴です。
サボットスラグ弾とは単発の弾であり、通常の散弾に比べると命中率は下がりますが威力が上がります。熊撃ちで求められるのは高威力の弾で急所を射抜くことであるため、スラグ弾もしくはサボットスラグ弾が必須です。
このサベージ212はマウントレールが初期搭載であるためスコープを搭載しやすく、パットプレートが複数つくことから自分の体格に合わせて調整できる銃です。
当店の販売であれば、スコープも付属しての販売をいたしますので、ぜひ一度ご覧ください。
ライフル「ブローニング BARマークⅡ サファリ」
セミオートライフルであり、二の矢を素早く発射可能な銃です。300Winmagであるため高威力の弾丸を撃ち、熊を仕留められます。
開閉レバーが搭載されたモデルであるため、射撃後スムーズに薬室を閉じることができ、汚れを防止できる銃でもあります。
現在、当店にある在庫であればリューポルドのスコープ「VX-2c 3-9×40mm」が付属しているため、購入しそのまま調整可能です。
まとめ
熊撃ちは通常の猟に比べ、危険度の高い猟です。初心者のうちは必ず経験者の先輩ハンターと行動することが重要になります。
急所は胸部で、心臓や肺を傷つけられれば絶命します。弾が外れても大血管や胸椎を傷つける可能性が高いため、狙う時には胸を狙う方が良いケースが多いです。
しかし、急所に当たったとしてもすぐに絶命しないこともあるため、射撃後の熊の行動を予測しながら射撃することが重要です。半矢になってしまった場合はすぐに応援を呼び、熊の警戒を解いてから捜索・射殺します。
熊撃ちは危険かつ、銃にも威力が求められるため、慣れないうちは鹿撃ちや鴨撃ちなどで狩猟のノウハウを掴むことをおすすめします。
シューティングサプライでは、狩猟のための知識を多く掲載しておりますので、ハンターの方はぜひ参考にしてください。
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