狩猟は無闇に歩き回っても獲物を発見できないことが多いです。
今回は鹿にフォーカスし、行動パターンから発見率を上げるための方法を学んでいきましょう。
シューティングサプライの現役猟師監修のもと、現場の知識をお伝えしますのでシカ猟で成果を上げたい、興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
鹿の行動パターンを理解する
基本的に鹿の狩猟時期は秋〜冬に設定されています。ここでは、秋〜冬にかけて鹿がどのように行動するかを見ていきましょう。
狩猟時期については都道府県の市区町村ごと異なりますので、自治体のホームページでご確認の上、狩猟に出かけましょう。
鹿の行動時間帯
鹿は主に日の出や日の入りの時間に活動することが多いです。しかし、一日通して食事をとり、反芻しているため起きている時間は非常に長い動物です。
日の出直後の方が発見しやすい場合が多いですが、日中でも鹿を見かけることはしばしばあるため、何時に行くというよりは鹿の気配を察知する方が大切になります。
鹿の行動範囲
鹿の行動範囲は狭く、2km圏内のほぼ同じ場所で行動していることが多いです。そのため、一頭の鹿を見つけた場合はその日獲れなくとも後日再訪することで発見できる可能性があがります。
特に人気の無い山奥では、日中に活動する鹿も多いことから発見するだけで行動範囲の絞り込みに繋がるケースも多いです。
鹿の食性
鹿は一般的に草食性であり、ほとんどの種類の植物を食べます。その中には人間が管理する農作物なども含まれ、北海道のエゾシカは44億円もの被害額を生み出すほど。
シカには胃袋が4つあり、消化能力が通常の動物よりも高いです。そのため、栄養価の少ない草でも十分な栄養を摂ってしまい、繁殖し続けることで爆発的に増えてしまいます。
基本的には2〜3時間かけて草を食べ、2〜4時間かけて反芻するといったリズムを繰り返します。反芻中の鹿は隙が大きいため、口をモグモグしている鹿が居た場合は射撃のチャンスです。
狩猟時の鹿の行動と発見〜仕留めるコツ
狩猟時に鹿の行動を読み、発見〜仕留めるコツをお伝えします。
出てくるまで
鹿は視力が良くないため、動きをなるべく小さくしながら探します。
また、音に敏感な動物でもあるため、大きな音を立てずに行動することが重要です。
痕跡や葉の揺れなどで鹿の気配を察知したなら、より慎重に行動して鹿の発見を行います。木の側に立っていたり、歩いていたりと状況は様々ですが、基本的には発見後は獲物が立ち止まるまで待ちます。
出た後
鹿を発見後は、銃を取り出し鹿が立ち止まるのを待ちます。この際、銃は横に取り出すのでなく、自分の体の前で操作し構えましょう。
弾を装填し、鹿が立ち止まったなら狙いを定めて射撃します。この時、しっかりと弾の見送りを行い、鹿から目を離さないようにします。
鹿がその場で倒れた場合は近寄り様子を見ます。特にオス鹿は突然頭を振り回し、角を突き刺してくる場合があるため注意が必要です。
まだ動き回るようなら再度射撃し、動かなくなったらナイフで止め刺しを行います。
逃がしてしまったあと
鹿を射撃して、すぐに倒れなかった場合追跡することになります。
弾が外れている場合はそのまま逃げられてしまいますが、弾が当たっている場合でも鹿は数十m先まで走って逃げることがあるためです。
弾が当たっている場合は出血があり、断続的な血痕がある場合は辿って行くと絶命した鹿が倒れている場合が多いです。
出血が無いまたは、量が少なく、斜面上部へ続いている場合はかすり傷程度で鹿が元気なことが多く、仕留めきれないケースもあります。
半矢(弾は当たっているが仕留めきれていない)の場合、可能な限り捜索をして発見できた場合は再度射撃を行う必要があります。
ただし、ご自身の安全を第一に考え、日照時間や帰りの時間などを加味した上での捜索が重要です。
まとめ
鹿の行動パターンを理解することで、発見率は大きく向上します。
たとえその日逃してしまったとしても、2km圏内の行動範囲で再発見できる可能性は高く、次の狩猟チャンスに繋がります。
半矢の状態を避けるため、なるべく鹿が立ち止まった状態で仕留めることが重要です。半矢になってしまった場合可能な限り捜索します。ただし、安全の確保や日照時間に気を配ることが大前提です。
鹿の駆除は農作物への被害を減らすために重要です。鹿猟に興味をお持ちの方、より多くの鹿を仕留めたい方向けにシューティングサプライでは多くの情報を公開しています。ぜひご覧の上、鹿猟の世界をお楽しみください。
狩猟のギモン、YouTubeでお答えします
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