ライフルで使用されるボルトアクション。なぜライフルで使用されているかご存知ですか?
今回は、多くのライフル銃を取り扱い、ライフル射撃大会も開催する銃砲店シューティングサプライが、ボルトアクションについて仕組みからメリット・デメリットを解説します。
文末には「なぜスナイパーはボルトアクションを使うのか?」という内容も記載しておりますので、楽しみながら学んでいただけると幸いです。
ボルトアクションとは、手動で機関部(ボルト)を操作する仕組み
※海外の動画のため、日本とは装弾数が異なりますご注意ください
ボルトアクションは、手動で排莢・給弾を行う仕組みの一つで、主にライフル銃に使用されます。
一般的にはボルトハンドルが右側についており、一発発射する度に持ち上げて引く、戻す、下げるという動作を行って排莢及び給弾を行います。近年では、左利き用のボルトも販売されており、型番に「LH(Left Hand)」と付けられているものが多いです。
ボルトアクションのメリット:命中率が高い
ボルトアクションは、他の銃の機構と比べシンプルな動作をします。そのため、発射時の銃のブレが最小限になり、命中率が上がるというわけです。
例えば、ハンドガンやアサルトライフルであれば、引き金を引くと撃鉄が戻り、撃針が雷管を叩いて発射、ガスが戻り自動でブローバックして排莢と給弾を行う。といった動作になります。
これに対して、ボルトアクションは引き金を引くと撃針が前進して雷管を叩き発射される。というシンプルな構造になっています。動作も直線的なため、ブレが少なくなるわけです。
機関部(アクション)と銃身(バレル)が簡単には外れず、強固にねじ込まれている為精度が出しやすいです。
ボルトアクションのデメリット:連射性に欠ける
ボルトアクションは一発ごとに手動での操作が必要になるため、連射には向きません。一発目を外してしまい、逃げる獲物をもう一度撃つ、ということは慣れていないとなかなか難しいです。
近年ではスナイパーライフルのものでもセミオートで、連射できるものがあります。ただし、一発の反動が大きく、銃が跳ねるため現実的かどうかは使う環境によります。
おすすめボルトアクションライフル・ハーフライフル
ここではおすすめのボルトアクションライフルとハーフライフルを紹介します。
ウィンチェスター M70 300WSM
M70のステンレスでできているため、サビに強く山の中にも持って行きやすいライフルです。
.300ウィンチェスターショートマグナムが使用可能な銃ですので、比較的新しめの個体となります。
装弾の大きさからも、威力のある射撃ができることが特徴。
ただし、固定式の箱型弾倉であるため、脱砲方法にはややコツが必要です。
レミントン M700DM 270Win
レミントンM700DMは固定式のマズルブレーキがついており、反動を軽減し安定した射撃が可能です。弾倉は着脱式であるため使いやすいことも特徴の一つ。
取り回しと射撃のしやすさを求めている人におすすめしたい銃です。
弾が.270ウィンチェスターという小口径であり、他のライフル実包に比べると反動が小さいことが特徴。マズルブレーキの効果もあり射撃しやすい銃と言えます。
サベージ M220 スコープ等付属品セット
サベージM220はハーフライフルで、法律上は散弾銃となります。そのため、銃所持許可を得る段階で入手可能なことがポイント。
スコープが搭載可能で、チークピースの高さや肩当ての変更が可能と、装備するアイテムはライフルと変わりません。
実用上は、「サボットスラグ弾」という専用の弾を使用し、単発かつ命中率が高い、ライリングするため弾道が安定するという、ライフル銃に憧れる人にとって最適な銃です。
ただし、サボット弾が1発800円~とランニングコストが高い、通常の散弾は現実的に使用できないなど注意点もあります。
コラム:なぜスナイパーはボルトアクションを使うのか?
まず、シンプルな構造で命中率が高く、故障しても交換する部品が少なく済むため、信頼性が高いという理由が挙げられます。
1発の反動が大きいスナイパーライフルでは連射は現実的でなく、射撃した段階で相手に自分の位置がバレてしまうため、すぐに移動が必要なこともあり、ボルトアクションが好まれているようです。
狩猟の場面では動物が遠距離から即座に反撃してくることはありませんが、銃声で逃げられてしまうためよりシビアな狙撃技術が求められます。
まとめ
今回はボルトアクションについて解説しました。狩猟や射撃大会でも高い命中精度を誇るボルトアクション、ライフルの所持は10年かかりますが、ハーフライフルであればすぐに所持できるため試してみてはいかがでしょう?
シューティングサプライでは、この他にもライフル・散弾銃に関する情報を多く公開しています。命中率を上げるために必要な知識から、初心者が射撃をするために必要な手続きまで幅広く紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
狩猟のギモン、YouTubeでお答えします
シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。
「鹿を仕留める時のコツはある?」
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上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
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