「狩猟免許の勉強って、なんだか難しそう、普段全く触れないジャンルだし…」
狩猟免許は難しいイメージがありますよね。ペーパーテストだけでなく、実技(技能)試験もあるため中々一筋縄ではいきません。
そこで今回は、狩猟免許の難易度を解説すると共に、合格率を上げるためのポイントについて解説します。知識試験をイメージするための問題例も紹介していますので、ぜひご活用ください。
狩猟免許の難易度、合格率80%は本当?
一般的に、狩猟免許の合格率は80%と言われています。しかし、これはあくまで目安で、あることをしないとほぼ確実に落ちます。
狩猟免許の合格基準は以下の通り。
- 知識試験で70%以上の正答率(選択問題30問に対し、21問正解)
- 適性試験に異常が認められない(視力試験や聴力試験、四肢の屈伸など)
- 技能試験で70%以上の得点(減点法、-30点で失格)
- 知識試験で70%以上の正答率(選択問題30問に対し、21問正解)
- 適性試験に異常が認められない(視力試験や聴力試験、四肢の屈伸など)
- 技能試験で70%以上の得点(減点法、-30点で失格)
この中でも特に難易度が高いのが「技能試験」です。多くの人はここで落ちます。
後述する、狩猟試験予備講習で銃の取り扱いを予習していなければ、合格がかなり難しい内容になっているからです。
適性試験については、以下の要件を満たしていればOK、難聴がない、ラジオ体操が踊れる、メガネを忘れなければ合格できる内容です。
試験内容 | 合格条件 |
視力検査 | 裸眼またはメガネ・コンタクトの矯正視力が片目0.5、両目0.7以上(わな・網猟は両目0.5以上) |
聴力検査 | 10m先の試験官と普通に話せるか(おおよそバス一台分の距離) |
運動能力テスト | 手のグーパーや手首や腕を回せるか、屈伸ができるかなど |
また、知識試験に関しては勉強が必要です。目安の勉強時間を見ていきましょう。
合格までの目安勉強時間
知識試験の勉強は、概ね10時間程度勉強すれば合格率が高くなる方が多い印象です。
試験は三択問題。問題集からほとんど同じ内容の問題が出るため、問題集をしっかりこなせば問題ないでしょう。
運転免許試験を受けた方は、あのイメージですね。次の項目で、問題例を見ていきましょう。
狩猟免許の知識試験の問題例
ここでは知識試験のイメージをつけてもらうため、問題例を紹介します。ただ、あくまでイメージのため実際の勉強は問題集を使って行ってください。
問1.狩猟鳥獣の指定を行っているのはだれか?
- 各市町村の長
- 環境大臣
- 都道府県知事
答え:2
問2.猟銃の取り扱いで正しいものはどれか?
- 弾が入っていなければ銃口を人に向けて渡して良い
- 安全装置がかかっていれば、弾を入れたまま人に銃を渡せる
- 人に渡す時は必ず弾を抜き、届く範囲で手渡しする
答え:3
問3.個体数調整のうち、適切なものはどれか
- 鳥獣は増えれば増えるほど良い
- 鳥獣は有害な被害をもたらすため、数を減らせば減らすほど良い
- 鳥獣は増えすぎても減りすぎても問題があるため、適正な密度水準を保つのが良い
答え:3
問4.次のうち、狩猟鳥獣に指定されていないものはどれか
- ニホンザル
- イノシシ
- ヒグマ
答え:1
問5.次のうち、主要鳥獣に指定されているものはどれか
- ウズラ
- スズメ
- ドバト
答え:2
このような形で出題されます。
合格率を上げるための3つのポイント
ここでは合格率を上げるためのポイントを3つ紹介します。特に技能試験については注意が必要な所が多いため、見ていきましょう。
ポイント1.銃口は絶対に人に向けない
思わずやってしまうのが、動作中に銃口を人に向けてしまうこと。これは、自分に対しても含まれます。
例えば、分解しようと持ち上げた時に自分の太ももに銃口が向いてしまう、振り返った時に人に銃口が向いてしまうなど。
イメージとしては、銃口から常にレーザーが出ていると思って扱うと、人に向けにくくなります。
ポイント2.指示があるまで引き金に指を入れない
引き金に指を入れてしまうのは、大きな減点ポイントになります。散弾銃は構造上、引き金に指が入りやすくなっているため、意識していなければ思わず…ということも少なくありません。
グリップ部分を握る時は、五指を揃えて握ると絶対に引き金に指がかからないのでおすすめです。
ポイント3.鳥獣判別は特に難易度が高い
知識系の問題の中で、特に難易度が高いのが「鳥獣判別」。
例えば、スズメはOKでウズラはNG、イタチのオスはOKでメスはNGなど細かい違いがあります。鳥獣判別は免許を取ってからも大切で、狩猟禁止の鳥獣を撃ったら免許剥奪、銃は返納になります。
環境省から見やすい資料が出ていますので、勉強の際にご利用ください。また、免許を取ってからも時々見返しましょう。
今紹介したように、技能試験の注意点はかなり多いです。技能試験の合格率を上げるためには、狩猟試験予備講習に参加することをおすすめします。
合格率をさらに上げるために:狩猟試験予備講習には必ず参加する
狩猟試験予備講習は任意の講習ですが、技能試験に合格するためにはほぼ必須の講習となっています。
講習の内容としては、ざっくり以下の通り。
- 法令・鳥獣判別(知識試験の内容)
- 猟具の取り扱い(知識試験・技能試験の内容)
- 実技(技能試験の内容)
この中でも特に大切なのが実技で、銃の分解・結合や、銃の取り扱い、絶対に落ちてしまう注意点などを教えてくれます。ここで教えてもらえるポイントを押さえておかないと、ほぼ落ちます。
予備講習会では実際に模擬銃を触って勉強でき、本番でもほぼ同じ銃を使うところが多いです。3種類程度の銃が置かれているので、全て触って確認しておきましょう。
まとめ
今回は狩猟免許の難易度について解説しました。最後にポイントを振り返りましょう。
- 知識試験で70%以上の正答率(選択問題30問に対し、21問正解)
- 適性試験に異常が認められない(視力試験や聴力試験、四肢の屈伸など)
- 技能試験で70%以上の得点(減点法、-30点で失格)
- 銃口は絶対に人に向けない
- 指示があるまで引き金に指を入れない
- 鳥獣判別は特に難易度が高い
※狩猟試験予備講習に参加すると、更に合格率が上がります
狩猟免許の取り方について詳しくは以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
また、自治体によっては補助金が使える所もあります。補助金制度については以下の記事で解説していますので、お得に取得したい人はご覧ください。
狩猟免許の補助金について解説!知らないと数万円単位で損をする耳寄りな情報を紹介
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