【スキート射撃とは?】使用する銃・弾の特徴や細かいルールを銃砲店が解説

【スキート射撃とは?】使用する銃・弾の特徴や細かいルールを銃砲店が解説

クレー射撃には主に「トラップ射撃」と「スキート射撃」という2種類の競技があります。

 

「銃なんて触ったことも無いし、よくわからない。でも、クレー射撃には興味がある!」

 

そんな方に、クレー射撃の魅力を知って欲しいと思いこの記事を書きました。

 

この記事では「スキート射撃」についてご紹介。ルールやオススメの銃、ちょっとした歴史も解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

スキート射撃は、クレーが発射された後に銃を構え、撃破する競技

スキート射撃は、クレーが発射された後に銃を構える競技

スキート射撃は、クレー射撃の一種であり、コール後、放出機からクレーが発射された後に銃を構え射撃する方法になります。

 

一枚につき一発しか発射できない、交差をする2枚のクレーを出た順番に撃ち割る等、高い集中力が求められる競技です。詳しいルールは次の項目で解説します。

 

「クレー射撃の全体概要を知りたい!」という方は、以下の記事で解説しています。銃を持つために必要な手順についても説明しているので、ぜひご覧ください。

クレー射撃とは?使用する銃や内容を銃砲店がわかりやすく解説

 

スキート射撃のルール説明

スキート射撃のルール説明

左右の発射台(左をプール又はハイタワー・右をマーク又はロータワーと呼びます)からセンターポールに向け発射されたクレーを撃ち落とす競技です。

スキート射撃は以下の流れで行います

  1. 1・①~⑧の射台にはいる。
  2. 2・準備ができたらコールをする
  3. 3・コールから0〜3秒後にクレーが発射される(タイマー)
  4. 4・銃を構えて一枚につき一発射撃をする
  5. 5・・2~4を3回行う(詳細は下記参照)
  6. 6・右の射台へ移動する

 

この流れを繰り返して、1〜8番の射台で合計25枚のクレー射撃を行います。この時、射台によってクレーの出現方法が異なります。詳しくは次の項目でまとめましたのでご覧ください。

 

射台ごとのクレー発射順番

オリンピックで採用されている順番を例に紹介します。

 

射台移動順/コール回数 1回目 2回目
1番 から1枚 の順で2枚
2番 から1枚 の順で2枚
3番 から1枚 の順で2枚
4番 から1枚 から1枚
5番 から1枚 の順で2枚
6番 から1枚 の順で2枚
7番 の順で2枚
4番 の順で2枚 の順で2枚
8番 から1枚 から1枚

 

※スキート射撃の順番は、オリンピックルールの他にもジャパンルールなどが存在します。ですが紹介すると混乱を招きそうなので割愛します。

 

スキート用の銃は、より速く構えやすいことが特徴

 

スキート銃の特徴(12番の銃)
銃身 通常26インチ~
銃口 上下とも同じ内径(18.5㎜以上or交換チョーク式)
照星 ビーズやアクリル、メーカーによって様々
ストック やや短い
パットプレート プラスチック製の物(ベークライト)が多い
ベンド(頬をつける部分)の深さ 深い
パーム(握り手の膨らみ) 通常あり

 

トラップ銃に比べやや短く、通常26インチ~(66cm)、上下の絞りは同じで内径が広めです。

 

ストックが短かめ、ベンドが深い、パットプレートがプラ製など銃を速く構えられるような工夫がなされています。スキート射撃はクレーを確認してから構えるからですね。

※スキート競技は銃を腰の位置まで下げた状態からクレー放出を確認後、挙銃して狙う為通常のゴムパッドだと服に引っかかってしまいます。滑りや挙銃を良くするためにプラ製のベークライトのものが大半です。

※ストックの長さ(プル長)は射手の体格によって左右されます。トラップ用よりは短めの設定ですが、きちんと体格に合った長さのものを使用することが上達への近道です。

オススメのスキート銃

今回は初心者の方向けの記事ですので、使いやすくかつお値段のリーズナブルなものをピックアップしました。参考にしていただけると幸いです。

 

ブローニングB2 12-28 スキート

ブローニングB2 12-27 スキート

 

西武開拓時代から銃を作り続けた歴史あるブローニングのスキート銃です。古い銃ながら現代でも構えやすく、スキート競技には使いやすいオススメの銃です。

 

また、彫刻も当時の美しいままの状態ですので、ちょっとした待機時間に眺めたくなるクラシック銃です。

 

銃の詳細はこちらから

中古散弾銃 ブローニング B2 12-27.5”スキート

 

ミロク1700 12-28 スキート

ミロク1700 12-28 スキート

日本の銃メーカー「ミロク」から発売されたスキート銃です。美しい彫刻が特徴的で、日本国内だけでなく、アメリカでも人気が高い名銃の一つです。

 

ミロクの銃は耐久性が高いことが特徴で、古い銃とは言えまだまだ実用に耐えうる銃となっています。

 

銃の詳細はこちらから

中古散弾銃 ミロク 1700 12-28”スキート

 

スキート用の弾は威力が弱いが、鉛玉の量が多い

スキート用の弾は威力が弱いが、鉛玉の量が多い

 

クレー射撃では散弾銃を使用し、この弾(ショットシェル)の中には鉛玉が入っています。トラップ用の弾とスキート用の弾では以下のように特徴が異なるんです。

※表中の数等は一般的な12番、24グラム装弾の場合です。大きさや量は7.5号と9号を比較して、です。

 

装弾の種類 鉛玉の大きさ 鉛玉の量
トラップ用の弾(7.5号) 大きい(約2.41㎜) 少ない(294~306)
スキート用の弾(9号) 小さい(約2㎜) 多い(470~490)

 

つまり、スキート用の弾は一発の威力が弱い代わりに、鉛玉の量が多いということになります。

 

この時、薬室の長さよりも長いショットシェルを使わないことを徹底してください。ショットシェルは打ち終わった後に前部分(スタークリンプ)が開くのですが、開いた状態が薬室より長い物を使用してしまうと、異常高圧が起こり、最悪の場合銃身が破裂するので大変危険です。

 

コラム:スキート射撃の歴史

コラム:スキート射撃の歴史

 

スキート射撃は猟の練習用に1920年ごろアメリカで始まりました。「スキート」とは古いスカンジナビア語で撃つという意味。立ち位置を変えたり、クレーが飛んでくる順番が異なったりと、確かに実戦的な狩りの練習になりますよね。

 

ちなみに、スキート射撃という名前がついたのは1926年頃からで、それ以前は「時計回りの射撃(Clock Shooting)」と呼ばれていました。

 

スキート射撃の実際の様子を公開!

実際のスキート射撃がどのようなものかイメージするため、シューティングサプライにて毎年射撃大会を行っている様子の動画もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

まとめ

今回はトラップ射撃について解説させていただきました。今回の記事のポイントは以下の通り。

 

私たち「シューティングサプライ」では、クレー射撃に使える新品・中古銃を多く取り扱っております。銃の販売だけでなく、銃の所持方法からあなたにオススメの銃、弾の説明までいたしますのでお気軽にご相談ください!

 

今回紹介したのは「スキート射撃」でしたが、クレー射撃にはもう一つ「トラップ射撃」という種類もあります。トラップ射撃については以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください!

【トラップ射撃とは?】使用する銃・弾の特徴や細かいルールを銃砲店が解説

狩猟のギモン、YouTubeでお答えします

シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。

「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」

上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

youtubeチャンネル「シューティングサプライ渡辺店長」はこちら

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