狩猟できる期間を猟期(りょうき)と言いますが、猟期には期間が定められているのをご存知ですか?
1年中狩猟ができると思っていた方にとっては驚きの事実かと思います。
では、なぜ猟期には期間が定められているのでしょうか。この記事では、以下の3点について解説していきます。
- 狩猟できる期間はどのくらい?
- 猟期が定められている理由
- 猟期外に狩猟をするとどうなる?
ぜひ最後まで読んでみてください!
狩猟できる期間はどのくらい?
日本の猟期は原則11月15日~翌年2月15日(北海道は10月1日~翌年1月31日)に法律で定められています。
なお、北海道の猟期(主にエゾシカ猟)に関しては、北海道厚生局によると以下のような記載があります。
(省略)北海道において著しく増加しているエゾシカについては、「北海道エゾシカ管理計画」の目標達成のため、毎年の生息状況を検討したうえで、 狩猟期間の延長等が行われる場合があり、その期間は地域によっても異なります。
(引用:北海道厚生局 環境局自然環境課)
猟期については、各自治体によって変更等ある可能性がありますので、詳しくは各自治体のHPをご覧ください。
猟期が定められている3つの理由
猟期を見ると、秋〜冬にかけての3ヶ月間に指定されています。
猟期が定められている理由を説明するにあたっては、「なぜ冬場なのか」という所にも着目してみると、わかりやすいかと思います。
では、理由を1つずつ見ていきましょう。
①安全を確保するため
1つ目の理由は「安全を確保するため」です。
農林作業の実施期間や山野でも見通しが良くなる落葉期を猟期とする事で、夏場を避け、安全確保をするという理由があります。
言われてみれば、夏場は山菜採りや釣りなど、山野歩く人が多くなる時期であり、そんな中、明後日の方向から銃弾が飛んできたらと考えるだけでゾッとしますよね。
つまり、誤射の危険性が下がる冬場に猟期を定めて安全面を確保しているとい事が言えます。
【時間帯も決められている】
銃の場合は、狩猟ができる時間帯も決められています。
日没後から日の出前までの暗い時間帯は、銃による狩猟はできません。
②鳥獣の保護
なぜ狩猟期間が定められている?と聞いた時点で、恐らく多くの人がピンと来たのが「鳥獣の保護」という理由ではないでしょうか。
鳥獣の大部分は春夏が繁殖期であり、その間は狩猟ができなくなっています。鳥類においては渡りの時期も考慮されています。
【一方でエゾシカ猟は別の理由が】
鳥獣の保護という観点から期間が定められているというのに対し、北海道のエゾシカ猟の場合は、期間が延長されているケースが多くなっています。
これは、近年エゾシカによる農作物への被害などにより、有害鳥獣と指定されており、期間を長めに設定し、生息数を調整するという狙いがあるためです。
同じような例では、イノシシ猟もほとんどの県で延長されていますが、同じ理由と見て取れます。
③猟期以外の鳥獣は美味しくない
冬が近づくにつれ、鳥獣は冬眠や越冬に備え餌を豊富に食べることで、脂のりが良くなります。
そのため、脂肪と栄養をたっぷり蓄えたこの時期が一番美味しく食べられます。
地域によっては、「夏の鹿肉やイノシシの肉は、腹を壊すから食べない」という地域もあるそうで、やはり夏と冬では肉の味が全然違うという理由からなのかもしれませんね。
●鹿肉を使った料理レシピはこちらの記事で紹介しています!
狩猟可能期間外に狩猟をした場合どうなる?
鳥獣保護法の刑罰規定によると、
狩猟可能期間外に狩猟鳥獣を捕獲した者は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられることになっているとのことです。
また、鳥獣保護法に抵触した場合、狩猟免許取り消しとなる場合もありますのでご注意ください。
狩猟のギモン、YouTubeでお答えします
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「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
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